沖縄県

沖縄地方 主要品種:コシユタカ、ゆいまーる、てぃんさぐぬ花

沖縄県は日本の最南端に位置し、亜熱帯気候に属しています。古くから中国や東南アジアとの交易により、独特の文化が形成されてきました。 沖縄の主な産業は観光業、農業、水産業です。観光地としても有名で、美しい海や沖縄独特の建築、伝統的な祭りなどが人気を集めています。一方で、サトウキビ、パイナップル、オキナワホウレンソウなどの農産物も生産されています。 近年は観光客の増加や米軍基地問題など、複雑な課題も抱えていますが、伝統文化の継承と経済発展の両立を目指しています。沖縄の豊かな自然と独特の文化は、日本の魅力の一つとなっています。

46
全国生産量ランキング

統計情報

生産データ(2024年産)

1,960
年間生産量(トン) 全国46位
599
作付面積(ha) 全国シェア 0.26%
326
10a当たり収量(kg) 作況指数 105
1.3
1人当たり収量(kg) 県民一人当たり

農家統計(2010年センサス)

21,547
総農家数(戸) 全世帯比 4.14%
15,123
販売農家数(戸) 総農家比 70.20%
6,424
自給的農家数(戸) 非販売農家
14,560
土地持ち非農家(戸) 総農家比 67.60%
生産データ:農林水産省「令和6年産水陸稲の収穫量」 / 農家データ:2010年世界農林業センサス

地域の特色

お米の特徴

沖縄県産のお米の代表的な品種は「ひめのもち」です。ひめのもちは、粘りと甘みが特徴の米で、沖縄県の気候風土に適応した品種です。栄養価が高く、炊きあがりはふっくらとしており、独特の食感が楽しめます。全国的にも人気が高く、沖縄の伝統的な料理に適したお米として、高い評価を得ています。沖縄のおいしい食文化を象徴するお米といえるでしょう。

主要品種

コシユタカ ゆいまーる てぃんさぐぬ花 ひとめぼれ アケボノ
気候
沖縄県は亜熱帯気候で、年間を通して温暖です。夏は最高気温30度を超え、梅雨期は多雨となります。一方冬は最低気温15度前後と過ごしやすく、降水量も少ないのが特徴です。この気候は稲作に適しており、年間2作が可能で、熱帯性の品種の栽培も行われています。ただし台風の影響を受けやすく、強風や豪雨により被害を受けることがあります。
土壌
沖縄県の土壌は主に赤黄色土が広がり、高い鉄分や珪酸を含むため、稲作に適しています。また、気温が高く降水量が多いことから、良好な水分環境が作られ、稲の生育に適しています。しかし、強酸性で有機物が乏しいため、適切な施肥管理が求められます。沖縄の独特の地域条件を活かした持続可能な稲作が行われています。
水源
沖縄県の主要な水源は、やんばる地域の河川(比地大川など)と県内の一部の湖沼(宮城ダム湖など)です。河川の水質は概して良好ですが、時期によっては赤土流出の問題があります。一方、ほとんどの水田では天水に依存し、貯水池やため池などからの給水システムを持つ地域が多い状況にあります。

特産品・ブランド米

沖縄県の主な特産米は「ハナヒカリ」と「ゆんたく」です。ハナヒカリは沖縄の温暖な気候で育ち、粘りと甘みが特徴の高級米です。全国新米コンテストで金賞を受賞するなど評価が高く、沖縄県内のみならず全国的に人気があります。一方のゆんたくは伝統的な赤米で、独特の香りと歯ごたえが魅力です。近年、健康志向の高まりから注目を集めており、2019年に「ミラノ・エクスポ」で金賞を受賞するなど、海外からも高い評価を得ています。これらの沖縄米は、地域の風土に適した稀少な品種として、沖縄の食文化の一部を成しています。

稲作の歴史

沖縄の稲作は12世紀頃から始まったと考えられています。琉球王国時代には、収穫祭「ハーリー祭」が重要な文化行事でした。伝統的には、水田に赤土を盛り上げる「ムカデ栽培」が行われてきました。しかし、戦後の開発により水田が減少し、一時は途絶えそうになりました。近年は、伝統品種の保全や、有機栽培など、沖縄ならではの稲作の再興に向けた取り組みが行われています。地域の自然環境に適した稲作の継承と、新たな価値創造が課題となっています。

文化・観光

観光情報

沖縄県の主な観光地には、美しいビーチの残る石垣島、絶景のシークワーサー畑や沖縄料理が楽しめる宮古島、沖縄らしい文化遺産が残る首里城などがあります。季節のイベントでは、春に開催される琉球王国のお祭りや夏の琉球祭りなどが人気です。県内には多数のグルメスポットもあり、沖縄そばやゴーヤチャンプル、島野菜料理などが楽しめます。アクセスは主要都市からの直行便や離島へのフェリー、レンタカーなどが便利です。

郷土料理

沖縄県の郷土料理は、海に囲まれた環境で育まれた豊かな食文化を反映しています。代表的な料理に「ゴーヤーチャンプル」があります。ゴーヤー(苦瓜)、豚肉、卵を炒めた料理で、沖縄の気候風土に合わせて開発されました。塩味や酢味を効かせた味付けが特徴で、健康的な食材を使うことから「 longevity(長寿)の料理」とも呼ばれています。ゴーヤーのビタミンやミネラルを存分に味わえるおすすめの一品です。