山口県

中国地方 主要品種:ヒノヒカリ、アケボノ、ひとめぼれ

山口県は本州の西端に位置し、瀬戸内海に面しています。古くから交通の要衝として栄え、鎌倉時代には三大幕府の一つである長門府が置かれていました。農業では柑橘類、野菜、小麦が主要な産品で、水産業も盛んです。また、萩藩の城下町として知られる萩市は、美しい城下町並みと歴史的建造物が残されており、文化財の宝庫となっています。近代では戦国時代からの歴史的遺産を生かし、観光産業が地域の重要な産業となっています。山口県は自然豊かな地域で、瀬戸内海の穏やかな景観とともに、古くから継承される伝統文化を魅力としています。

28
全国生産量ランキング

統計情報

生産データ(2024年産)

86,200
年間生産量(トン) 全国28位
16,800
作付面積(ha) 全国シェア 2.75%
513
10a当たり収量(kg) 作況指数 103
67.4
1人当たり収量(kg) 県民一人当たり

農家統計(2010年センサス)

43,171
総農家数(戸) 全世帯比 7.23%
26,207
販売農家数(戸) 総農家比 60.70%
16,964
自給的農家数(戸) 非販売農家
26,316
土地持ち非農家(戸) 総農家比 61.00%
生産データ:農林水産省「令和6年産水陸稲の収穫量」 / 農家データ:2010年世界農林業センサス

地域の特色

お米の特徴

山口県の代表的なお米品種は「晴れの国」です。淡い色合いで粒が大きく、甘みと粘りがあり、食味が良いのが特徴です。栄養価も高く、炊き上がりがふっくらとしています。全国新米コンテストでも上位に入賞するなど、品質の高さが評価されています。また、地域によって「阿武町米」「萩米」など、個性的な銘柄も生み出されています。山口県のお米は、国内外で高い人気を集めています。

主要品種

ヒノヒカリ アケボノ ひとめぼれ 夢つくし 夢おぼろ
気候
山口県は瀬戸内海に面し、温暖な気候が特徴です。春は雨が多く、夏は高温多湿、秋は晴れ間が多く乾燥する傾向にあります。年間を通して平均気温は15度前後、年間降水量は1,000-1,500mmで、梅雨期と台風の影響を受けます。このような気候条件は稲作にとって良好で、晩生種の栽培が可能で、高品質な米の生産が可能となっています。
土壌
山口県の土壌は主に火山灰土と赤黄色土で構成されています。火山灰土は有機物と微量元素が豊富で、赤黄色土はリン酸吸収能が高く、両者が混合したことで稲作に適した土壌特性を持っています。ミネラル成分も良好で、水はけと保水性のバランスが取れているため、安定した収量が期待できます。これらの土壌条件が山口県の米づくりに適していると言えます。
水源
山口県の主要な水源は、錦川、阿武川、厚狭川などの河川と、大津湖、阿武隅ダムの湖沼です。河川水は概して良好な水質ですが、地域によってはニトレート濃度が高めです。田んぼへの給水は、河川や貯水池からの用水路網を通じて行われており、水量・水質管理に課題もあります。県は、持続可能な水利用と農業生産性向上を目指し、水源保全と技術改善に取り組んでいます。

特産品・ブランド米

山口県の主要なブランド米には、「萩の香」、「周防の輝」、「夢みづほ」などがあります。「萩の香」は、山口県萩市を中心に栽培されており、香り高く粒が大きいのが特徴です。「周防の輝」は、山口県周防大島町で育てられた米で、糖度が高く、ツヤと食味が良いと評価されています。「夢みづほ」は、山口県宇部市周辺で生産される高級米で、全国米品評会で複数回受賞するなど高い品質が認められています。これらの米は、県内外の高級ホテルや料亭などで使用されており、山口県の農業と地域ブランドを支える重要な米銘柄となっています。

稲作の歴史

山口県の稲作は、古くは平安時代から始まったと考えられています。特に、山口藩主の毛利家は稲作振興に力を入れ、独自の栽培技術を発展させてきました。明治時代以降は、化学肥料や機械化の導入により生産性が高まりました。現在でも、伝統的な「山口のめぐみ」や「きび」などの銘柄米が人気を集めており、地域の特性を活かした稲作が続けられています。近年は、有機栽培や6次産業化など、時代のニーズに合わせた取り組みも行われています。山口県の稲作は長い歴史と伝統を持ち、地域の文化と密接に関わっているのが特徴です。

文化・観光

観光情報

山口県は自然と歴史が織りなす美しい地域です。有名な観光地には、世界遺産の厳島神社、美しい景観の秋吉台、歴史的な街並みの萩城下町などがあります。季節のイベントとしては、春の桜まつり、夏の萩市花火大会、秋の彩り豊かな紅葉が楽しめます。グルメでは、海の幸を堪能できる海鮮丼や、特産の山口県産の大島紬などの工芸品を見学できます。アクセスは新幹線やバス、レンタカーなどが便利です。

郷土料理

山口県の郷土料理には、「ふくめし」、「とらふぐ」、「山口ひとくち焼」などがあります。ふくめしは、ふくや貝と米を炊き上げた豪快な料理で、海沿いの地域で発祥しました。とらふぐは、豊かな海の恵みを活かした高級料理で、特殊な調理法が必要です。山口ひとくち焼は、地元産の小麦粉を使った小ぶりのパンで、温かいうちに奥深い味わいを楽しめます。これらの料理は、山口県の気候と生活文化を反映した郷土の味です。

山口県のお米

山口県のお米はまだ出品されていません