奈良県

近畿地方 主要品種:コシヒカリ、ゆめみづほ、ヒノヒカリ

奈良県は、日本の中部に位置する古都です。紀元前の飛鳥時代から奈良時代にかけて、日本の首都が置かれた地域です。平城京の遺跡や大仏殿など、数多くの歴史的建造物が残されており、世界遺産にも指定されています。 農業では、古くから栽培されてきた柿やぶどう、茶などが有名です。また、大和牛の生産地としても知られています。一方で、製造業や商業、観光業も盛んで、特に近年はIT産業の集積が進んでいます。 全国的に有名な寺社仏閣の他、地域の伝統行事や民俗芸能も数多く残されており、祭りや芸術の分野でも注目を集めています。自然豊かな地域でもあり、奈良公園の鹿などを通じた生態系保護にも力を入れています。

41
全国生産量ランキング

統計情報

生産データ(2024年産)

42,100
年間生産量(トン) 全国41位
8,000
作付面積(ha) 全国シェア 2.17%
526
10a当たり収量(kg) 作況指数 103
32.8
1人当たり収量(kg) 県民一人当たり

農家統計(2010年センサス)

28,563
総農家数(戸) 全世帯比 5.46%
15,040
販売農家数(戸) 総農家比 52.70%
13,523
自給的農家数(戸) 非販売農家
12,126
土地持ち非農家(戸) 総農家比 42.50%
生産データ:農林水産省「令和6年産水陸稲の収穫量」 / 農家データ:2010年世界農林業センサス

地域の特色

お米の特徴

奈良県の代表的な米品種は「コシヒカリ」です。コシヒカリは柔らかく甘みのある食味が特徴で、全国的に高い人気を誇ります。栄養価も良く、ビタミンやミネラルが豊富。炊きあがりはふっくらとしていて、適度な粘りと歯ごたえがあります。また、奈良県産のコシヒカリは、豊かな自然環境で丁寧に栽培されているため、全国でも有数の品質が評価されています。近年では、奈良県産コシヒカリが全国の米食味コンテストで上位に入賞するなど、その品質の高さが認められています。

主要品種

コシヒカリ ゆめみづほ ヒノヒカリ セイホマレ ひとめぼれ
気候
奈良県の気候は、冬は寒冷で雪が見られ、夏は高温多湿です。年間平均気温は15度前後、年間降水量は1,200~1,600mm と四季の変化が大きい地域です。このような気候条件は稲作に適しており、高温多雨の夏季に穂が良く揃い、寒冷な冬季には低温により良質な米が生産されます。しかし、近年の気候変動により、稲作への影響が懸念されています。
土壌
奈良県の土壌は主に火山灰質土壌で、珪酸、鉄、アルミニウムなどのミネラル分に富んでいます。酸性度が低く排水性が良好なため、水稲栽培に適しています。また、土壌の保水性が高く、稲作に必要な水分を安定的に供給できることが特徴です。このような土壌条件が、奈良県の米づくりを支えている大きな要因となっています。
水源
奈良県の主要な水源は吉野川、大和川、高野川などの河川と、五條ダム、大淀川ダムなどの人工湖です。河川水は概して良質ですが、農地周辺は富栄養化の傾向があります。田んぼへの給水は、河川や池沼からの重力式用水路や、ポンプによる揚水が主です。適切な水管理が課題となっており、地域の実情に応じた持続可能な水利用システムの構築が求められています。

特産品・ブランド米

奈良県の主な特産米やブランド米には、「明日香米」「奈良県産コシヒカリ」「五條産コシヒカリ」などがあります。明日香米は、奈良県明日香村で栽培されるコシヒカリのブランド米で、香り豊かな味わいが特徴です。奈良県産コシヒカリは、全国新米コンテストなどで複数回受賞しており、良質な食味と歴史的な産地としても知られています。五條産コシヒカリは、五條市の特色ある気候条件により育まれた、繊細な香りと甘みのあるお米として人気です。これらの奈良県産米は、県内外の市場で高い評価を得ており、地域の特性を活かした重要な農産物となっています。

稲作の歴史

奈良県の稲作は、7世紀頃から始まったと考えられています。天武天皇は奈良県を中心に水田を開発し、全国に稲作文化を広めました。江戸時代には、特産の「大和米」が知られるようになりました。現在でも、伝統の水田耕作が続けられ、コウノトリと共生する「コウノトリ育む農法」などの取り組みが行われています。水田の保全と生物多様性の維持、そして高品質米の生産を両立させる奈良の稲作は、日本の農業の歴史と未来を物語っています。

文化・観光

観光情報

奈良県の主な観光地は東大寺、todaiji、興福寺、春日大社など。季節のイベントには春の桜祭り、夏のひかりのまつり、秋の鹿祭りなどがある。有名なグルメは奈良漬け、きなこもち、大和肉鶏などです。JR奈良駅や近鉄奈良駅からアクセスが便利で、県内の移動は路線バスやレンタサイクルなどが便利です。古都ならではの自然、文化、食を楽しめる魅力的な観光地です。

郷土料理

奈良県の代表的な郷土料理には、「うぐいす豆腐」、「きのこ汁」、「かやくご飯」があります。「うぐいす豆腐」は、うぐいすの葉を練り込んだ優しい味わいの豆腐料理で、奈良時代から親しまれてきました。「きのこ汁」は、山間部の里山で採れる季節のきのこを使った温かみのあるスープ。「かやくご飯」は、四季折々の山菜や野菜を炊き込んだ郷土的な炊き込みご飯です。これらの料理は、自然の恵みを活かした奈良の食文化を感じさせる郷土料理といえるでしょう。

奈良県のお米

奈良県のお米はまだ出品されていません